相談事例
離婚予定のある夫婦の不動産の共有持分は売却できるか
更新日時:2026年06月25日
離婚を予定されているご夫婦から、「夫婦共有名義になっている自宅の、自分の持分だけを先に売却することは可能ですか?」というご相談
をいただきました。
法律上の権利としては自分の持分のみを売却することは不可能ではありません。しかし、離婚前の段階で片方の持分だけを第三者に売却する
ことは、その後のトラブルを招くリスクが高く、実務上はおすすめできません。それには「財産分与」という重要な手続きが関係しているから
です。婚姻中に取得したマイホームなどの不動産は、たとえ名義や持分の比率がどうであれ、実質的には「夫婦が共同で築き上げた財産(夫婦
共有財産)」とみなされます。そのため、基本的には夫婦それぞれが2分の1ずつの権利を持っていると考えられているのです。
離婚の際にはこの共有財産を清算することになりますが、財産分与の手続きを経て、双方の貢献度や諸事情により共有持分の割合が変動する
ことも少なくありません。財産分与はまず夫婦間の協議(話し合い)から始まりますが、合意に至らない場合や話し合いが困難な場合は、家庭
裁判所へ調停や審判の申し立てを行うことになります。この家庭裁判所への財産分与の請求期限は、離婚の時から2年以内と定められている
ため注意が必要です。
このように、離婚に伴う財産分与の手続きの中で、共有不動産は綺麗に清算(売却して現金分与、または一方の名義に一本化)するのが一般的
であり、最も確実な方法です。とはいえ、住宅ローンの残債がある場合や、相手方との交渉がスムーズに進まないなど、一筋縄ではいかない
ケースも多々あります。
財産分与の手続きを終えてもなお共有状態が解消できずに残ってしまった場合、是非一度、当社へご相談ください。
